ゲームの世界大会で優勝したと朝日新聞と上毛新聞に取り上げら、後フェイスブック投稿の内容と共に嘘がバレた、群馬県太田市臨時職員の伊藤正裕さんが、解雇を言い渡されました。
新聞や市まで巻き込んだ騒動でしたが、嘘をついた伊藤正裕さんの処分は仕方ないとしても、全く裏を取ることなく新聞に顔写真入りで大きく報じた朝日新聞や上毛新聞には、問題や責任はないのでしょうか。
嘘が大きくなった理由
群馬県太田市の臨時職員として働く伊藤正裕さんは、今月18日頃からヨーロッパを旅行し、ドイツから21日に開催されるゲームの世界退会へ出場するためにパリへ向かう様子を、画像付きでフェイスブックに投稿。
「世界をとった」というコメントともに載せられたヨーロッパの画像は全て、他人のブログなどから盗用したものでした。
「太田市臨時職員伊藤正裕 ゲーム優勝嘘がバレたフェイスブック画像」
ゲームの世界では、大会で優勝するほどのゲーマーは知名度が高いのですが、伊藤正裕さんの名前は誰も知られておらず、それなのに新聞には、「ゲームの実力が認められ、世界大会に招待された」とあったのです。
すぐバレる嘘をなぜついたのかは、伊藤正裕さん本人のみが知るところですが、おそらくそんなに深く考えて嘘をついたわけではないと思います。
しかしパリで行われるようなゲームの世界大会で、市の職員が優勝した、こりゃすごい、と市が騒ぎ、会見を開き、地元の記者もこれを取り上げた・・・。伊藤正裕さんの知らないところで嘘が勝手に大きくなり、一人歩きしだしたようなものです。
朝日新聞と上毛新聞に、大きく顔写真付きで報道されることとなったのでした。
もう一つ、このように大きく記事が掲載されたのは、伊藤正裕さんが市役所に勤める職員だったからではないでしょうか。臨時とはいえ市役所で働く、いわば公人です。そういう立場の人がゲームの世界大会で優勝したとなれば、メディアは大きく取り上げるのも頷けます。
嘘がバレて、結局解雇
伊藤正裕さんの目標は、ゲームの腕を磨き極めることではありませんでした。ゲームはあくまで趣味として、目標は公務員になること。だから臨時職員として市役所で働いているのでしょう。
しかしゲームの世界大会で優勝したとの嘘がバレ、一連の騒動ゆえに、市から解雇されてしまいました。次回の更新はなし、契約打ち切りになってしまったのです。
なぜあんな嘘をついたのか、悔やまれます。
上毛新聞・朝日新聞の責任は?
嘘がバレて市から解雇になった伊藤正裕さん、お気の毒ではありますが、仕方ない部分もあるでしょう。
しかしここで疑問が。
あんなにデカデカと嘘のニュースを報じた上毛新聞や朝日新聞には、問題や責任はないのか、ということです。
つまり何の裏も取らずに、伊藤正裕さんが話すままを信じきってニュースにしたのです。
ゲーム専門のサイトを調べれば、かなりの情報が掴めます。しかも世界大会で優勝するほどの人物であれば、ゲームの世界ではその名は知れ渡っているものです。知れ渡っているということは、ゲーム関連のサイトを調べれば、伊藤正裕さんの名前やユーザーネームが見つかるということです。
上毛新聞や朝日新聞が、伊藤正裕さんについての記事を掲載しなければ、騒動にはならなかった、とは言いません。メディアにとって信憑性より、スピードが重要視されることも多々あるでしょう。しかしま〜ったく裏を取らず、一人の人間の言うことをそまま記事にしたとなれば、やはりメディアの報道のあり方やその責任が問題視されても仕方ありません。
最後に
上毛新聞と朝日新聞はお詫びのメッセージを添えて、伊藤正裕さんのゲームの世界大会優勝記事を削除しています。
伊藤正裕さんが市から解雇され、新聞記事は削除され、これでこの嘘でっち上げゲーム大会優勝騒動は収まることでしょう。
以上、太田市臨時職員伊藤正裕さん解雇、上毛新聞と朝日新聞の責任はどうなる?という話題でした。