社会・経済

犬の引き取り屋で生きる犬が悲惨過ぎる件について

Dog

「犬の引き取り屋」で生きる犬たちの悲惨さ、そしてその状況を生むシステムを書いた記事「「犬の引き取り屋」で生き、死んでいく犬たち」を読んだ。なぜ「犬の引き取り屋」のようなビジネスが存在するのか、どうしたら犬たちを救えるのか、考えてみた。

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ペットをペットショップで買うということ

珍しい動物ならペットショップで購入する以外、手に入れる方法はないだろう。しかし、犬や猫のような一般的な動物なら、里親探しをしている個人団体、または保健所などで、十分手に入るはずだ。

しかし実際は、ペットを買う、イコールペットショップへ出向き、店頭のかわいい血統書付きの子犬を何十万もかけて購入する。

ペットショップのオーナーにとっては、おいしいビジネスである。仔犬が大きくなり、バナナの叩き売りのように数万円に値を落として売るより、「犬の引き取り屋」にお金を払って引き取ってもらい、店頭には常に何十万円もするかわいい仔犬を並べた方が利益になる。

このようにペットを何十万も出してでも、ペットショップで購入するという日本人の習性が、「犬の引き取り屋」のビジネスを存在させ、悲惨な犬の状況を生んでいる。

動物に対する意識の低さ

友陣が幼い頃、犬の飼い方とは、家の外に犬小屋を作り、そこに鎖で犬を繋げ、水の入ったボールを置く。人間の食べ残しの残晩が餌で、あとは散歩に連れていく人もいれば、ほとんど餌と水を与えるとき以外犬と関わることはない家庭もあった。犬小屋は臭く、犬も汚く、皮膚の病気なのか、毛が抜け落ちていたりした。

その頃に比べれば、飼い犬の状況は格段に良くなっているとは思う。

しかし十分とは言えないのが現実だ。

去勢手術をしないので不必要に子供が生まれ、平気で捨てる人、そこで「犬の引き取り屋」に引き取ってもらう人。

きちんと手術をすればいいだけのことなのだが、それが必要だという認識がない。結果「犬の引き取り屋」のビジネスが成り立ってしまうのだろう。

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できること

アメリカにいると、仔犬や子猫を店頭で売らないことを、”売り”にしているペットショップがたくさんある。そういうペットショップは、定期的に里親探しのイベント会場として、場を提供している。

そういうペットショップの方が、お客から信用されるからだ。

そして個人レベルでは、ペットショップや仔犬を販売しているブリーダーから犬を購入するより、里親になって犬を飼うことの方が「クール(カッコいいこと)」で、そういう人は「りっぱな人」と見られる。

もちろんアメリカでも、犬の悲惨な状況は多く報告されているだろうが、少なくとも見習うべき点は見習いたいと思う。

里親のススメ

ペットを飼いたいなら、里親になることが、犬の悲惨な状況を改善することに繋がるのではないだろうか。

もし特定の犬種を探しているなら、里親探しの団体に連絡して聞いてみるとよい。もし現在その犬種がいなくても、見つかり次第知らせてくれるだろう。

こういった里親制度を利用すれば、ペットショップで何十万円もかけなくても、欲しい犬種の犬は手に入るのだ。しかもお金もたいしてかからない。既に必要な去勢手術、そのほかペットに必要な医療的なことも施されている場合が多いので、安心して犬や猫を引き取ることができる。中にはひどい個人や団体もあるだろうが、ほとんどの動物愛護団体は善良で信頼がおけるであろう。

最後に

「犬の引き取り屋」というビジネスそのものを責めるつもりはない。そのようなビジネスが成り立ってしまうシステム、我々個人の意識が問題なのではと思う。

ペットを飼いたいと思ったら、その前にもう一度、命あるものを飼うという責任について考えてみることが必要なのだろう。

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