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濱田美栄 今一番熱い氷上のコーチ

      2016/06/10

先日のフィギュアスケート世界ジュニア選手権で本田真凜選手が優勝したことは、記憶に新しい。彼女を指導しているのは関西大学スケート部のコーチでもある、濱田美栄コーチだ。このコーチ、あの宮原知子選手も指導していて、今一番注目の集まる指導者である。そんな濱田美栄コーチとしての信念、そして経歴を友陣の目線でまとめ、分析してみた。

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ようやく世界で戦える選手たち

濱田美栄は35年のコーチキャリアがある。元々はフィギュアスケートの選手だったが、同志社大学卒業後コーチになった。当時は日本のフィギュアスケートはマイナーなスポーツだったし、「フィギュアスケートって何?」と聞かれて「くるくる回るのがフィギュアスケート」と答えていたそうだ。そんな頃から見て、ここ10年のフィギュアスケートの人気は信じられないものであろう。濱田美栄コーチも、ちょうど10年前のトリノオリンピックで荒川静香選手が金メダルを取ったことがこの人気に火をつけたと言っている。

友陣が濱田美栄コーチの名前が大きく知られ始めたのは、太田由希奈選手の活躍だったと記憶している。2002ー2003年シーズンにジュニアグランプリシファイナル、世界ジュニアで優勝し、翌シーズンの4大陸選手権で優勝した、氷上のバレリーナと言われる名選手であった。トリノオリンピックの活躍を期待されたが、右足に大怪我をしてしまい、復帰を試みるも目立った成績を残せず引退してしまった。その後濱田美栄コーチの門下生でそこそこ世界で戦える選手は育ったが、太田由希奈選手を越える成績を残すスケーターはいなかった。

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そして出てきたのが先の4大陸選手権で優勝した宮原知子選手である。既に昨シーズンの世界選手権では金メダルを獲得していて、来週の世界選手権でも活躍が期待される。太田由希奈選手以来の世界トップレベルの選手がようやく濱田美栄コーチのもとから育ったのだ。しかし濱田美栄コーチの快進撃はこれだけではない。今シーズンのジュニア勢の活躍を見ると、本田真凜選手、そしてジュニアグランプリ2勝、世界ジュニアにも出場した白岩優奈選手が濱田美栄コーチの教え子なのだ。

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コーチとしての信念、それは「いつも初級」

濱田美栄コーチは「いつも初級」を忘れないようにしているという。今の日本のフィギュアスケート人気は素晴らしいが、まだマイナーだった頃のこと。そのときの気持ち。彼女自身、大学時代にアメリカ留学をしていて、その留学先でリンクに出向くと、日本との差に驚くことばかりだったとか。特に当時のアメリカは、フィギュアスケートにおいて、設備、考え方、フィギュアスケートそのもののあり方など、先進国であったと言えよう。そのときに感じたこと。そして世界で大きく活躍している宮原知子選手や本田真凜選手たちも、最初は一回転から始まったのだ。彼女らもまた初級から始まったのである。どんなに素晴らしい時代、選手でも、原点は同じなのだ。

宮原知子選手や本田真凜選手の活躍で、今後益々濱田美栄コーチに注目は集まるだろう。しかしいつの時も彼女の指導法は変わらず「いつも初級」であろう。

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