社会・経済

妊娠中の生徒に体育実技を要求した京都の高校の対応が残念過ぎる

京都府立朱雀高校で、妊娠している三年生の生徒に体育の授業に出席するよう要求していた、
だけでなく、卒業を望んでいたこの生徒に対し休学を勧めていたことが判明。

妊娠した生徒への理解の無い京都府立朱雀高校の対応について、まとめました。

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なぜ妊婦に体育実技を要求したのか?

まずなぜ京都府立朱雀高校は、この妊娠した女生徒に体育の実技を要求したか、
そこに至までの経緯がこれ。

2015年8月 
女生徒の妊娠が発覚

2015年11月 
学校が女生徒に休学を勧める
しかしそうすると体育の成績が卒業単位に満たさないので、
女生徒に、体育の実技の補習が必要になると説明

2016年1月〜
女生徒が休学

こういった背景があり、今回の体育実技要求に至ったわけです。

元記事はこれ「妊娠の女子生徒に体育実技要求、京都の府立高校」

高校の対応

高校の説明だと、特別な事情がある場合は、卒業単位などについて考慮するが、
「妊娠は特別な事情と想定していない」のだとか。

で、

「全日制では学業と出産・子育ての両立は難しいと考え、
休学し通信制に移るよう勧めた」

ちょ、ちょっと待ってください。

去年8月に妊娠が発覚したのであれば、出産は卒業後か卒業くらいの頃ではないでしょうか。

高校三年生の三学期なんて、受験があるので、授業らいしい授業はなく、
自習ばかりだったような気がします。

この女生徒も三学期頃には、とっくにつわりの時期を終え、
むしろ十分学業に励むことができたはず。

体育の実技の単位はどうか分かりませんが、その他の科目の単位なら、
頑張れば十分卒業に間に合ったのではないでしょうか。

休学という選択を強いられた結果、卒業は延びるわ、通信制に移行させられるわで、
とても遠回りをすることになります。

全日程制に受験して入学して、また通信制を受けなおして・・・。

たとえ妊娠していても、普通に全日程制を卒業できた可能性は十分あったのに、
高校の、大人たちの判断で、この女生徒は人生を遠回りさせられるのです。

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妊婦への配慮?いいえ違います

高校が、”全日制では学業と出産・子育ての両立は難しいと判断した”理由は何だったのでしょう。

この学校の管理職で、妊娠についてきちんと理解している人が何人いたのでしょうか。

両立は難しいなんて、一見すると妊婦への配慮のように聞こえますが、
とんでもありません。

こういうのをマタハラ、妊娠や妊婦に対する偏見や無知から来るハラスメントです。

「妊娠は特別な事情ではない」と学校も言っているのですから、
なぜ女生徒に休学するよう勧めたのでしょうか。

実際は”勧めた”のではなく、休学するよう圧力をかけたのだと思います。
女生徒が休学するよう、いろいろ言いくるめたのだと思います。

何があっても学校へ通い続けるために

ここで、このブログを読んでくださっている方に、誤解しないでいただきたいのは、
自分は何も十代の妊娠を歓迎しているわけではない、ということです。

今回の高校が妊娠した女生徒に対する対応について、述べているだけで、
十代の妊娠に反対か賛成かを話しているのではありません。

ただ、たとえ妊娠したとしても、どんなことがあっても、
誰もこの女生徒が学校へ通う権利を奪うことはできません。

この生徒から教育を奪ってはいけません。

親も、学校も、世間も、誰も・・・。

ちなみにアメリカでは、十代の妊娠はとても多いので、
託児所のようなサービスを設けている高校もあります。

妊娠しても、赤ちゃんや幼児がいたとしても、高校生が高校を続けられるようにです。

妊娠して高校を中退し、その後教育もなくシングルマザーになってしまう彼女らは、
貧しい生活を強いられます。

だから教育は大事なのです。

もしかしたら、そういうサービスが十代の妊娠を助長しているのでは?
という意見もあるかもしれません。

しかし、このサービスが無くなったとしても、
十代の妊娠が劇的に触れるわけでも減るわけでもないでしょう。

実際に妊娠している高校生がいるのですから、こういうサービスは有りと思います。

最後に

記事を読んでいて、高校の対応は残念でしたが、一つ希望がありました。

この妊娠した女生徒は、どうやら通信制に移っても
とにかく高校を卒業しようとしていることです。

ところで、この女生徒は、もう出産していることと思います。

以上、妊娠した女生徒に対する高校の対応が残念過ぎる、という意見でした。

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