フィギュアスケートグランプリシリーズ最終戦、日本大会(NHK杯)2016の女子シングルショートプログラムが、25日に札幌市で行われました。
首位に立ったのはロシアのアンナ・ポゴリラヤ選手。宮原知子選手はジャンプでの転倒が響いて64.20点と3位です。樋口新葉選手もジャンプミスで62.58点、5位、松田悠良選手は6位でした。
動画と共に、NHK杯2016の女子シングルショートプログラムを総評しました。
GPSNHK杯2016 女子ショート結果
順位 | 選手名 | 総合得点 | 技術点 | 演技構成点 |
---|---|---|---|---|
1 | アンナ・ポゴリラヤ(ロシア) | 71.56 | 36.30 | 35.26 |
2 | マリア・ソツコワ(ロシア) | 69.96 | 37.78 | 32.18 |
3 | 宮原知子 | 64.20 | 32.08 | 33.12 |
4 | 長洲未来(アメリカ) | 63.49 | 32.42 | 31.07 |
5 | 樋口新葉 | 62.58 | 32.04 | 30.54 |
6 | 松田悠良 | 60.98 | 31.33 | 29.65 |
7 | カレン・チェン(アメリカ) | 58.76 | 28.52 | 30.24 |
8 | アレーヌ・シャルトラン(カナダ) | 58.72 | 29.44 | 29.28 |
9 | エリザヴェート・トゥルシンバエワ(カザフスタン) | 55.66 | 26.92 | 28.74 |
10 | ニコル・ライチョヴァー(スロバキア) | 53.43 | 26.11 | 27.32 |
11 | チェ・ダビン(韓国) | 51.06 | 25.54 | 25.52 |
女子ショート総評と動画
アンナ・ポゴリラヤ選手が安定した演技を見せてくれ、71.56点と、この日唯一70点を越えてきました。
冒頭のコンビネーションジャンプで回転不足をとられるなど、ショート前半はちょっとスピードというか勢いに欠ける気がしましたが、後半へと進むにつれて、スピードが増していった気がします。
167センチと上背のある体を大きく使った、スピードのあるステップは、いつもながら圧巻でした。見ていてどんどん引き込まれていきましたね。
最後のビールマンスピンはバランスを崩したのか、レイバックスピンのレベルは2でしたね。全体的にはアンナ・ポゴリラヤ選手のグランプリ第1戦目であったロシア大会の方が、迫力があったように感じました。
宮原知子選手はショート後半の3回転ルッツでまさかの転倒。跳んだ瞬間にすっかり軸がブレていました。ここは3回転ルッツ+3回転トーループの連続ジャンプを予定していて、一番の得点源になるはずですが、転倒によりコンビネーションにできませんでした。このジャンプミスが大きく響いて、得点は64.20点と伸び悩み。転倒による1点減点されていますしね。
しかし転倒後の3回転ループジャンプに2回転トーループをつけ、コンビネーションにし、なんとか挽回をはかりました。というのもショートではコンビネーションジャンプを跳ぶのがルールなので、もし2回転トーループをつけなかったら、ルール違反。最後の3回転ループジャンプは無得点になるところでした。きちんと頭で考えながら、冷静に判断したところは、宮原知子選手、さずがですね。
この日の宮原知子選手、演技全体がおとなしめという印象でした。ショート前半のステップまでは、かろやかに舞っていたので、演技後半で勢いづいて、引き込まれていくかなと思いましたが、3回転ルッツの転倒で少し慎重になったように見えました。スピンはレベルこそ4でしたが、会場はいまひとつ盛り上がらず、宮原知子選手の番が終わってしまいました。
樋口新葉選手は演技直前、とても緊張している様子でした。日本で行われているからでしょうかね。いつものあのガンガンにとばす、スピードあるスケーティングが控えめだった気がします。縮こまった演技というか。
冒頭の2回転半ジャンプも、いつもだったら、うわ、これまた大きいジャンプ!と思うところが、今日はいつもより高さもなかったような。
そんな中で演技後半へ進んでいって、3回転ルッツでステップアウトしてしまい、3回転トーループをつけることができませんでした。宮原知子選手と同様、ここは3回転ルッツ+3回転トーループを跳んで、大きく点を稼ぐところでしたので、このミスは痛かったですね。回転不足はとられませんでしたが、減点1.80点されてしまいました。
レベル4で1.30点の加点がつきたステップで魅せてくれた直後のジャンプミスだったので、余計悔しいミスですね。
最後の3回転フリップに2回転トーループをつけて、急遽コンビネーションジャンプにしてきたのは、理由は宮原知子選手と同じで、樋口新葉選手もしっかり冷静にミスをカバーしましたね。
スピンとステップのレベルが全て4で、こういったところで取りこぼしが無いのは、樋口新葉選手、さすがだなと思います。
ショートを終えて、ミスがあったので、ものすごい悔しそうな表情するかなと思いきや、終わった安堵からか、樋口新葉選手の顔から笑みがこぼれていました。いつもならここでとても悔しがると思うのですが、今日は余程緊張していたんでしょうね。
最後に
明日のフリーで、宮原知子選手がどこまで挽回できるか、見どころです。3位以上でファイナルへ進出できるので、フリーに期待ですね。
樋口新葉選手もまだファイナルの道は十分にあります。明日のフリー次第。頑張って欲しいですね。
以上、フィギュアスケートグランプリNHK杯2016女子ショートの結果と総評でした。
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