フィギュアスケートのグランプリファイナルGPF2016の女子シングルショートプログラムが、9日にフランスのマルセイユで行われました。
日本から唯一の出場となった宮原知子選手は、自己ベストを更新し、74.64点を出すも、3位です。ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手が歴代1位の得点79.21点で、首位です。カナダのケイトリン・オズモンド選手が2位で、アンナ・ポゴリラヤ選手は4位。
動画と共に、グランプリファイナル2016女子ショートの結果と総評をします。
GPF2016女子ショート結果
順位 | 選手名 | 総合得点 | 技術点 | 演技構成点 |
---|---|---|---|---|
1 | エフゲニア・メドベージェワ(ロシア) | 79.21 | 42.55 | 36.66 |
2 | ケイトリン・オズモンド(カナダ) | 75.54 | 40.62 | 34.92 |
3 | 宮原知子 | 74.64 | 40.99 | 33.65 |
4 | アンナ・ポゴリラヤ(ロシア) | 73.29 | 38.55 | 34.74 |
5 | エレーナ・ラジオノワ(ロシア) | 68.98 | 35.07 | 33.91 |
6 | マリア・ソツコワ(ロシア) | 65.74 | 33.31 | <32.43/td> |
GPF2016女子ショート総評と動画
今日の宮原知子選手、とても良かったですね。あの低空ジャンプも回転不足をとられることはありませんでした。最後の3回転ループジャンプは高さもそこそこあって、回りきって降りていて、加点が1.10点もついていましたね。
宮原知子選手のジャンプに1点以上の評価点がつくなんて、すごい珍しいことですが、それほどこの3回転ループは良かったのです。
特筆すべき点は、演技最後のレイバックスピンです。9人中8人のジャッジが最高評価を与え、1.50点の加点がつきました。スピンで1.5点の加点て、ものすごい高いです。
プッチーニの歌劇に乗り、とても軽やかに氷上で舞う宮原知子選手は、女子ショートの一番滑走だとは思えないくらい、終始落ち着いた様子で、笑顔が最初から最後まで絶えませんでした。数年前までは、1番滑走で緊張した、ということでミスがあったりしましたが、本当にこの日は精神的にも成長した、宮原知子選手の演技を見ることができました。
今季のグランプリシリーズで2勝しているロシアのアンナ・ポゴリラヤ選手。シーズンここまでは絶好調ですよね。
今日のショートでは3回転ループの着氷で乱れて、マイナス評価になってしまいました。フリーレッグが氷に触れることはなく、手をついたということもなかったのですが、このミスがなければ自己ベスト更新は確実でしたね。それでも自己ベスト73.98点を少し下回る73.29点で、4位につけています。あと冒頭の連続ジャンプが、3回転ルッツ+3回転トーループでしたが、ルッツに入る前の助走が少し長過ぎるような気がしました。ルッツの助走は長いですが、長過ぎると、演技の流れがそこで止まってしまいます。
アンナ・ポゴリラヤ選手、ステップで魅せてくれましたね。1.80点の加点がついて、誰よりも高い評価を得たこのステップは、もう神がかっていました。
全体としては熟成した大人の色気漂う演技で、本当に良かったのです。この日の女子ショートで一番良かったと思います。浅田真央選手も2008/2009シーズンのエキシビションで使用したタンゴ音楽「ポル・ウナ・カベーサ」。人生の切なさと喜びを、アンナ・ポゴリラヤ選手は氷上でうまく表現しています。
2位につけたカナダのケイトリン・オズモンド選手。怪我からの復帰で初のグランプリファイナル出場です。
バネのある豪快なジャンプは、空中で回りきって降りて、確実に回転しきっているので、加点がたくさんつきます。見ていて気持ちのいいジャンプですよね。そんなジャンプを支えるケイトリン・オズモンド選手の脚を見ると、筋肉がしっかりついていて、おそらく固い筋肉だと思います。この手の筋肉の人って、怪我が多い気がします。
またケイトリン・オズモンド選手はジャンプだけでなく、一つ一つの動きにキレと力強さがみなぎっていて、素晴らしいアスリートですよね。音楽の選曲もぴったりで、今シーズン飛ぶ鳥を勢いです。
自己ベストを更新し、75.54点で2位につけています。
首位に立ったのは、やはりロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手でした。女子ショート歴代最高得点を叩きだし、79.21点です。80点が目の前ですね。
今日のメドベージェワ選手、ジャンプがキレキレでした。特にコンビネーションジャンプ、回転が速いというわけではないですが、空中の姿勢、そして片手を上げて回るのは、本当に美しいです。
全てのジャンプを演技後半にもってきて、さらなる加点が狙えるような構成になっていますね。
で、メドベージェワ選手の3回転フリップ+3回転トーループのコンビネーションジャンプ。加点が1.70点もついて、この連続ジャンプで12.26点も稼いでいます。
全てのエレメンツで加点が1.0以上ついて、本当に加点がてんこ盛り状態。また演技構成点も、5つの項目のうち4つで9点以上です。凄過ぎて、次元が違います。
最後に
宮原知子選手と、ショート2位のカナダのケイトリン・オズモンド選手は、わずか0.9点差です。明日のフリーで逆転できるでしょうか。
そしてエフゲニア・メドベージェワ選手が一体どこまで得点を伸ばしてくるのか、歴代最高フリーと総合得点で優勝するのか、楽しみですね。
以上、フィギュアスケートグランプリファイナル2016女子ショートの結果と総評でした。
テレビ放送日程
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