フィギュアスケートグランプリシリーズ第4戦、フランス大会(フランス杯)2016の女子シングルショートプログラムが、11日にパリで行われました。
樋口新葉選手のシニアグランプリデビュー戦で、65.02点で5位と大健闘でしたが、一つジャンプが0点となってしまい、大変悔しい内容に。浅田真央選手は8位、永井優香選手は12位と日本勢はふるわず。
首位はロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手で、78.52点は歴代2位という高得点でした。
樋口新葉選手のジャンプがなぜ0点となってしまったのか、その理由、そして動画と共に、フランス杯2016の女子シングルショートプログラムを総評しました。
GPSフランス大会2016 女子ショート結果
順位 | 選手名 | 総合得点 | 技術点 | 演技構成点 |
---|---|---|---|---|
1 | エフゲニア・メドベージェワ(ロシア) | 78.52 | 42.16 | 36.36 |
2 | ガブリエル・デールマン (カナダ) | 72.70 | 39.35 | 33.35 |
3 | マリア・ソツコワ(ロシア) | 68.71 | 38.56 | 30.15 |
4 | ロリーヌ・ルカヴァリエ(フランス) | 66.61 | 36.14 | 30.47 |
5 | 樋口新葉 | 65.02 | 33.96 | 31.06 |
6 | パク・ソヨン(韓国) | 64.89 | 64.89 | 30.47 |
7 | アリョーナ・レオノワ(ロシア) | 63.87 | 33.13 | 30.74 |
8 | 浅田真央 | 61.29 | 29.12 | 32.17 |
9 | アナスタシヤ・ガルスチャン(アルメニア) | 56.92 | 30.90 | 27.02 |
10 | グレイシー・ゴールド(アメリカ) | 54.87 | 23.19 | 31.68 |
11 | マエ=ベレニス・メイテ(フランス) | 52.78 | 26.67 | 27.11 |
12 | 永井優香 | 52.41 | 24.64 | 27.77 |
樋口新葉のジャンプが0点の理由
年齢制限が解け、今シーズンからシニアに参戦した樋口新葉選手。フランス大会2016がシニアグランプリデビュー戦です。
そして樋口新葉選手は、ここパリでもあのスピードある演技を見せてくれました。冒頭のダブルアクセルは、いつものすごいスピードたったうえにたった2回転半なので、跳んでから着氷まであっという間でした。そしてショートの演技の後半にもってきた連続ジャンプ。最初の3回転ルッツは、高さも距離もスピードもあり、大きなジャンプで、パワフルということばがぴったりなジャンプ。続く3回転トーループもしっかりつけて、加点を1.2もつく、素晴らしいジャンプでした。
ここまではジャンプは順調だったのですが、最後のジャンプ。3回転フリップを予定していましたが、2回転になってしまい、ノーカウントに。つまり0点。転倒したわけでもなく、着氷が乱れたわけでもありませんが、無得点となってしまったのです。
理由は、ショートのルールでは、3回転ジャンプを一つ入れなければいけません。2回転では規程を満たしていません。なので樋口新葉選手は2回転フリップジャンプを跳んだので、規程に満たさず、0点に。
これなら無理やり3回転フリップでもなんでも3回転ジャンプを跳んで、転んだりステップアウトして出来栄えが悪くても、点はもらえる、ということです。
3回転フリップジャンプの基礎点は5.3ですから、これがそっくりそのまま無くなってしまったのは、樋口新葉選手にとっては痛かったですね。これがあったら、70点は越えていました。
樋口新葉選手の表現力については、まだ15歳という年齢ながら、成熟した滑りでした。ジュニアを卒業したばかりとは思えない、情感のこもった演技、そしてその表情で、しっかり自分の世界観を出していたと思います。
15歳で既にここまで表現力があるわけで、年齢を重ねるにつれ、これがもっともっと磨かれていくのかと思うと、とても楽しみですね。
キスアンドクライでは、あの0点になった2回転ジャンプを悔やんでいたのでしょう。ものすごい悔しそうな表情でした。
浅田真央選手、試合前からトリプルアクセルを跳ばないことを公表していました。その通りトリプルアクセルはありませんでしたが、飛距離のあるダブルアクセルを入れました。浅田真央選手って、高さでジャンプを跳んでくるイメージがありますが、このダブルアクセルは距離もスピードもありましたね。
得意の3回転フリップでは回転不足をとらえ、重そうなジャンプでした。3回転ループもいまいちだったし。
ジャンプより、スピンやステップなど、レベル3止まりで、全体的にキレのない、シャープさがない、演技。調子悪いんだろうな、というのが伝わってきました。
ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手は、一人別次元という感じでした。得点も78.52点の歴代2位で、2014年3月27日に世界選手権で浅田真央選手が出した78.66点に次ぐ、高得点でした。
ちなみに歴代2位は、韓国のキム・ヨナ選手がバンクーバー五輪で出した78.50点でしたが、メドベージェワ選手が今回この上をいきましたね。
最後に
明日、メドベージェワ選手はフリーでどこまで点を伸ばすのでしょうか。ちょっと怖いです。
そして何より樋口新葉選手が、今日の悔しさをフリーにぶつけて、あの豪快なガッツポーズが出るといいですね。
以上、フィギュアスケートグランプリフランス大会2016女子ショート結果速報でした。
女子フリーの結果
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男子の結果
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テレビ放送日程
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