世界フィギュア選手権女子ショート、宮原知子選手のいつもの安定した演技だった。もう少し点が出るかと思ったが、70.72点の6位である。原因はやっぱり宮原知子選手の課題、ジャンプである。
低空ジャンプのリスク
元々高さのあるジャンプではなく、回転軸を中心にクルクルっと速く回って下りてくる。そんなジャンプを跳ぶ選手。海外の解説者も、不思議がるようなジャンプである。弧を描いて、幅のあるジャンプが評価される中、宮原知子選手のこの低空ジャンプは、中々高い加点が貰えない。それでも最近の試合では、彼女の努力もあり、徐々に評価は上がってきていた。
しかし今日のショートでは、もちろん見た目は特に問題なく見えたフリップジャンプだったが、回転不足プラス踏切エッジの微妙な違反、の判定だったのだ。試合で回転不足をとられたのは、久しぶりではないかと思う。それくらい宮原知子選手のジャンプは少しずつ改善されてきたのだ。きっと本人のものすごい努力があったのだと思う。
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少なくとも2点は・・・
このジャンプのミスとも言えないミスで、少なくとも2点は失っている。最近は加点も貰えていたから、どうかすると3点近く失ったことになる。痛いミスである。他はスピンとステップとレベル4をとり、残り2つのジャンプも加点をもらっていて、ミスの無い演技だったので、このジャンプの回転不足が悔やまれる。
団子状態の上位
70点以上出した選手が宮原知子選手を含め6人もいる。この中から誰が優勝してもおかしくないが、地元のグレイシー・ゴールド選手が頭一つ抜け出している。それでもフリーでの逆転もギリギリ狙える位置にある宮原知子選手。やはりジャンプが一番の課題である。