フィギュアスケートグランプリシリーズ最終戦(第6戦)、日本大会(NHK杯)2016の男子シングルショートプログラムが、25日に札幌市で行われました。
衣装を変更した羽生結弦選手が今季自己ベストの103.89点で首位に立ちました。田中刑事選手が自己ベストの80.49点で、3位につけています。
羽生結弦選手の新しい衣装の画像や演技の動画と共に、NHK杯2016の男子シングルショートプログラムの結果速報と総評です。
GPSNHK杯2016 男子ショート結果
順位 | 選手名 | 総合得点 | 技術点 | 演技構成点 |
---|---|---|---|---|
1 | 羽生結弦 | 103.89 | 57.35 | 46.54 |
2 | ネイサン・チェン(アメリカ) | 87.94 | 48.55 | 40.39 |
3 | 田中刑事 | 80.49 | 42.14 | 38.35 |
4 | ミハイル・コリヤダ(ロシア) | 78.18 | 37.63 | 40.55 |
5 | エラッジ・バルデ(カナダ) | 76.29 | 38.18 | 38.11 |
6 | ナム・グエン(カナダ) | 75.33 | 40.04 | 36.29 |
7 | オレクシイ・ビチェンコ(イスラエル) | 75.13 | 35.81 | 39.32 |
8 | ジェイソン・ブラウン(アメリカ) | 74.33 | 31.80 | 42.53 |
9 | 日野龍樹 | 72.50 | 37.82 | 34.68 |
10 | デニス・ヴァシリエフス(ラトビア) | 70.50 | 33.82 | 36.68 |
11 | グラント・ホッホスタイン(アメリカ) | 68.31 | 33.64 | 35.67 |
男子ショート総評と動画
この日の羽生結弦選手は、カナダ大会とはまるで別人でした。
まず衣装が違う。衣装変更してくれて良かったです。個人的にあの白い衣装はいまいちだったと思います。氷に白、羽生結弦選手の動きがボヤけてしまって、ちっとも映えない衣装でした。
新しい薄い紫の衣装の方がまだいい。基本的にあの短い丈のベストがしっくりこない。足を長く見せる効果があるとは思いますが、黒やグレーなどの濃い色ではなく、白やこの薄い紫など、色自体が自己主張していて、上半身と下半身の全体のバランスがとれていないような。
前の衣装の画像
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新しい衣装の画像
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さて羽生結弦選手の演技ですが、冒頭の4回転ループ、惜しかったですね。着氷で踏ん張りきれませんでしたが、お手付きせず、最小限の減点で抑えることができました。4回転ループの基礎点が12.00点と高い上、回りきってのステップアウトと見なされ、この基礎点まるごともらえて、そこから2.63点の減点でした。
そして続く4回転サルコウ+3回転トーループのコンビネーションジャンプ。回転がものすごく速いジャンプでした。4回転サルコウで連続ジャンプを跳ぶなんて、羽生結弦選手、さらに難度を上げてきましたね。
しかしこの日一番度肝を抜かれたジャンプは3回転半でした。跳ぶ前に入れた動きからそのままトリプルアクセルに跳んで、着氷した右足のまま次の動きに入る。これにはジャッジも最強評価をつけていました。加点が3点もついた、トリプルアクセルでしたね。
それからスピンの回転速度が速い。カナダ大会と比べものにならないほど、キレとスピードがあります。カナダ大会では全体的に動きが鈍いというか、体が重そうでキレがなく、怪我の影響で滑り込みができていないのかなといういんしょうでした。しかしNHK杯では、動きにキレが戻って、鉛筆のように細い体から繰り広げる軽やかで、でも躍動感あふれるステップは、会場をすっかり虜にしました。
スピンとステップ全てレベル4でした。最初のスピンでトラベリングがありましたが、軸が一定になるようにすれば、もっと加点がつくのでは?
演技終了後に、あともうちょっとだったのに、というジェスチャーを見せたのは、本当にあともうちょっとで、4回転ループが決まりそうだったからでしょうか。
田中刑事選手も今日は魅せてくれました。田中刑事選手ってずっと高校生のイメージしかありませんでしたが、羽生結弦選手と同じ1994年生まれで、現在22歳です。
田中刑事選手、冒頭の4回転サルコウでは着氷が乱れましたが、基礎点10.50点はまるごともらえ、そこからの2.86点の減点のみで、ミスを最小限に抑えました。
続く3回転半は、流れの中で跳んでいて、流れが途切れることなく、膝がやわらかい、とてもスムーズできれいなジャンプでしたね。
田中刑事選手は表現力がつきましたね。大人の男性の滑りになってきました。音の強弱、スピード、そして体全体を使って、「ブエノスアイレスの春」をよく表現していたと思います。この曲って、割と世界観を抱きやすいと思うんです。曲のイメージが掴みやすい。なので、表現力をアピールするにはもってこいの曲ではないかと思います。
自己ベストを大きく更新し、80.49点。キスアンドクライで嬉しそうな田中刑事選手でした。
滑り込んでいけば、全日本ではもっと素晴らしい、そしてもっと高い点が期待できると思います。
最後に
羽生結弦選手だけでなく、田中刑事選手も表彰台を狙える位置にいるので、明日のフリーが楽しみになってきました。
NHK杯前のインタビューでは、羽生結弦選手、調子は悪くないと話していただけに、フリーでも今季自己ベスト更新できるか、見どころですね。
以上、フィギュアスケートグランプリNHK杯2016男子ショートの結果と総評でした。
男子フリーの結果
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女子シングルの結果
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テレビ放送予定
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