フィギュアスケートグランプリシリーズ第3戦、ロシア大会(ロステレコム杯)2016の女子シングルショートプログラムが、4日にモスクワで行われました。
地元ロシアが上位独占で、1位はアンナ・ポゴリラヤ選手。ここ2シーズン調子の悪かったユリア・リプニツカヤ選手が3位と復活でした。
日本勢の村上佳菜子選手が10位、松田悠良選手は7位でした。
ロステレコム杯2016の女子シングルショートプログラムを、動画と共に総評します。
GPSロシア大会2016 女子ショート結果
順位 | 選手名 | 総合得点 | 技術点 | 演技構成点 |
---|---|---|---|---|
1 | アンナ・ポゴリラヤ(ロシア) | 73.93 | 39.24 | 39.24 |
2 | エレーナ・ラジオノワ(ロシア) | 71.93 | 37.50 | 34.43 |
3 | ユリア・リプニツカヤ(ロシア) | 69.25 | 36.46 | 32.79 |
4 | エリザヴェート・トゥルシンバエワ(カザフスタン) | 64.31 | 35.34 | 29.97 |
5 | 李子君(中国) | 63.89 | 34.71 | 29.18 |
6 | コートニー・ヒックス(アメリカ) | 63.68 | 35.18 | 28.50 |
7 | 松田悠良 | 61.57 | 32.92 | 28.65 |
8 | ニコル・ライチョヴァー(スロバキア) | 57.91 | 30.28 | 27.63 |
9 | アナスタシヤ・ガルスチャン(アルメニア) | 55.93 | 28.81 | 28.81 |
10 | 村上佳菜子 | 55.25 | 27.14 | 28.11 |
11 | アンゲリーナ・クチヴァルスカ(ラトビア) | 54.29 | 27.64 | 26.65 |
12 | ロベルタ・ロデギエーロ (イタリア) | 52.57 | 25.31 | 27.26 |
女子ショート総評と動画
村上佳菜子選手、2連続ジャンプの二つ目がステップアウトした以外は、全体的に良かったです。後半最大の見せ場であるステップではスピードがあり、観衆を沸かせました。ビールマンスピンもスピードがあり、前回のスケートアメリカ2016よりず〜〜〜〜っと良かったです。
現在21歳の村上佳菜子選手、一度体が大人の女性に変化して、いまいち演技に軽さがないなと思っていました。全体的に動きが重いというか。ジャンプにも精細を欠いたりして。しかしこの日のダブルアクセルは、キレがあったと思います。3回転ジャンプもキレキレに跳べるようになるといいですね。
やはり地元ロシアが上位を独占しました。
アンナ・ポゴリラヤ選手、体がすっかり大人の女性。細身のアンナ・ポゴリラヤ選手ですが、子供の細さではなく、しっかり絞ったなというのが分かります。おそらくアンナ・ポゴリラヤ選手は、真央ちゃんとかのように、元々細身なのだと思います。
演技も成熟してるなと思って調べたら、なんとまだ18歳。エレーナ・ラジオノワ選手やユリア・リプニツカヤ選手と同じ年。もうちょっと上に見えますね。
アンナ・ポゴリラヤ選手のスピンがとても独創的でした。全体的に演技がしなやか、この言葉がぴったりな滑りだったと思います。
ただ2連続ジャンプで、3回転ルッツがギリギリエッジがアウトか?という微妙でしたが、!マークはつかず、加点をしっかりもらっていました。
この日一番嬉しかったのは、ユリア・リプニツカヤ選手がリンクに戻ってきたことでした。
ソチ五輪後は、いまひとつパッとしなかったのですが、やはり体系変化に悩んでいたようで、一時期太ったようです。ソチ五輪の頃はヒョロッとしていて、顔も童顔だったので、ちびっ子という感じでしたが、今はもう18歳。
そして今回のショートのユリア・リプニツカヤ選手、体が絞れている!ふっくらした顔もすっきりしていて、ちょっと大人っぽくなっています。
3回転コンビネーションジャンプは、3T+3Tで、以前よりレベルを下げ、確実さを狙ってきましたが、あの軟体動物スピンは健在でした。全体的にうまくまとめていましたが、勢いというか、パワーみたいなものは感じませんでした。曲の選択も影響しているかもしれませんが、パワー溢れる演技という意味で、アンナ・ポゴリラヤ選手が73.93という高得点に対し、ユリア・リプニツカヤ選手が69.25点と70点届かなかったのも頷けます。
ユリア・リプニツカヤ選手って、以前はとても負けず嫌いで、自分の納得行かない得点とか、一番じゃない得点が出ると、思いっきり顔に出ていました。負けて悔しい、一番じゃなくて悔しいというのが伝わってきましたが、今は何となくそういう負けん気が感じられない。2シーズンももがいていたので、その間に性格がまるくなったのでしょうか。
女子ショート2位につけたのが、エレーナ・ラジオノワ選手です。あの長い手足を思いっきり振り回した速いテンポの曲は、エレーナ・ラジオノワ選手が作る表情にマッチしていて、とても楽しいパフォーマンスでした。あっという間のショート3分。
エレーナ・ラジオノワ選手って、ジャンプの着氷で膝が柔らかくないので、見ていてあまり綺麗に見えません。体が細いのでぴょんぴょん跳べますが、もう少し体が丸みを帯びてきたら、怪我したりしないのかな、なんて心配です。
エレーナ・ラジオノワ選手の長い手足をフルに活かしたステップは圧巻でしたね。もちろんレベル4で、加点が1.90もついています。9人中7人のジャッジが最高評価である+3をつけていて、5.80点もステップで稼いでいます。これ3回転フリップを跳んで、かつ加点がついたときくらいの得点です。
ダブルアクセルの着氷ミス、スピンのレベル取りこぼしがあっても71.93点ですから、パーフェクトに滑ればまだまだ得点はのびるでしょうね。
最後に
明日のフリーを待たずに、女子はロシア勢が表彰台を独占でしょうね。
ちょっとおもしろくない気もしますが。
今日は総じて、男子もそうですが、ジャッジが点を出す傾向にあったと思います。
以上、ロシア勢が上位独占、フィギュアスケートグランプリロステレコム杯女子ショート結果速報でした。
女子フリーの結果
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男子の結果
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テレビ放送予定
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