フィギュアスケートのグランプリファイナルGPF2016の男子シングルフリープログラムが、10日にフランスのマルセイユで行われました。
羽生結弦選手は優勝こそしましたが、演技後半でミスが目立ったフリーでした。しかしグランプリファイナル4連覇です!
4回転が決まりに決まったネイサン・チェン選手がフリーではトップ。逆転で2位と大健闘でした。宇野昌麿選手も3位で、出場した日本人選手2人とも表彰台に立つことができ、良かったですね。
ネイサン・チェン選手の4回転、ハビエル・フェルナンデス選手、パトリック・チャン選手などの動画と共に、グランプリファイナル2016男子フリーの結果と総評をします。
GPF2016男子フリー結果
順位 | 選手名 | 総合得点 | 技術点 | 演技構成点 |
---|---|---|---|---|
1 | 羽生結弦 | 187.37 | 96.01 | 92.36 |
2 | パトリック・チャン(カナダ) | 166.99 | 80.21 | 90.78 |
3 | ハビエル・フェルナンデス(スペイン) | 177.01 | 86.17 | 91.84 |
4 | 宇野昌麿 | 195.69 | 104.75 | 90.94 |
5 | ネイサン・チェン(アメリカ) | 197.55 | 113.13 | 84.42 |
6 | アダム・リッポン(アメリカ) | 149.17 | 67.97 | 83.20 |
GPF2016男子総合結果
- 羽生結弦 293.90点
- ネイサン・チェン(アメリカ) 266.75点
- 宇野昌麿 268.77点
- ハビエル・フェルナンデス(スペイン) 282.51点
- パトリック・チャン(カナダ) 282.85点
- アダム・リッポン(アメリカ) 233.10点
GPF2016男子フリー総評と動画
1番滑走の宇野昌麿選手。素晴らしい演技であっという間に会場を熱狂に包み込みました。
冒頭の4回転フリップは決めましたが、続く4回転トーループは着氷で乱れてしまいました。しかしミスらしいミスはそれだけで、あとのジャンプ、特に後半の4回転トーループ+2回転トーループは跳んだ瞬間に、その質の高さが分かるような、素晴らしいジャンプでした。
演技が後半になるにつれ音楽も盛り上がり、クライマックスへ。
2つのトリプルアクセルが後半にあるのですが、注目すべきは2つ目のトリプルアクセル。3回転半+シングルループ+3回転フリップというちょっと珍しい3連続ジャンプなんです。3番目のジャンプが3回転サルコウならよく見るのですが、フリップなんです。
4回転フリップを跳ぶなど、フリップジャンプを得意とする、宇野昌麿選手ならではの3連続ジャンプなんでしょうね。
後半に跳ぶので基礎点が1.1倍になり、フリー全体で一番の得点源のジャンプです。
宇野昌麿選手ってスピンもすごいんですよね。演技最後のチェンジフットコンビネーションスピン。まるで軸足が氷に突き刺さっているのかと思うほど、全くブレません。氷に支柱が立っているかのよう。ジャッジ全員が最高評価をくだしたほど、素晴らしいスピンでした。このスピンだけで5点も稼いでいます。凄すぎます。
4回転ジャンプばかりに目がいきますが、こういったスピンなどの点も、決してとりこぼさず取ることが、高得点につながります。
今日のネイサン・チェン選手、4度の4回転を含む全てのジャンプが決まり、全てのエレメンツをノーミス。自己ベストで、フリーでは1位でした。
4回転ルッツと4回転フリップを決めると、後は後半もスピードが落ちることなく、最後まで滑りきりましたね。割と速いテンポの曲で、全く失速しないのは、よほどの体力があるんでしょう。
成功する確率が上がるように、4度の4回転全てを演技前半にもってきた構成でした。
トリプルルッツは演技後半に1つだけ入れ、確実にそれを決めましたね。
表現力に関しては、一つ一つの動きを体全体を使い伸びやかに行うと、可動域が広がり、見応えのある演技になるでしょう。動きにメリハリがないので、得点源はやはり今のところはジャンプが全てになってしまいます。
ですので今日のようにジャンプが決まると、ネイサン・チェン選手はとてもこわい選手ですね。
今日もリンク中央に向かうとき、「できる、できる」と自分に言い聞かせていた羽生結弦選手。
最初の4回転ループは、綺麗とは言えませんでしたが、決めました。次の4回転サルコウジャンプは見事でしたね。
このように前半は良かったのですが、後半で疲れたなというのが、演技に出ていましたね。
後半最初のジャンプ、4回転サルコウで転倒し、コンビネーションにしなけれあいけないジャンプでしたが、連続ジャンプにできませんでした。後半に4回転ジャンプのコンビネーションをもってくるというリスクは、こういったところに出ますよね。決まれば高得点になりますが。
演技後半でジャンプミスが続き、羽生結弦選手はとても悔しがっていましたね。
久石譲さんの音楽が盛り上がる頃に、ミスを連発したので、見ていていまいち感情的に盛り上がり切りませんでした。
羽生結弦選手、このファイナルで4連覇を達成しましたが、納得行かない演技内容だったのではないでしょうか。
スタミナ切れが明らかだった今日のフリー。どうしたのかなと心配になってしまいました。
ハビエル・フェルナンデス選手、パトリック・チャン選手と、ベテラン勢が今日はいまいちでしたね。
最後に
羽生結弦選手、史上初のグランプリファイナル4連覇達成です。ですが今日のフリーで、たくさん課題が見つかったことでしょう。次は全日本選手権で、羽生結弦選手と宇野昌麿選手の姿を見るのが楽しみですね。
ネイサン・チェン選手、シニアグランプリファイナル初出場で2位。きっと日本勢の手強い相手となるんでしょう。
以上、フィギュアスケートグランプリファイナルGPF2016男子フリーの結果と総評でした。
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