フィギュアスケートグランプリシリーズ第5戦、中国大会(中国杯)2016の男子シングルフリープログラムが、19日に北京で行われました。
パトリック・チャン選手が、ショートの13点差から大逆転し、優勝しました。2位は地元中国の金博洋選手。中国の観客の前でシニアグランプリ初優勝はなりませんでした。
今回気づいたことが、パトリック・チャン選手のタトゥーです。画像で見るとある文字が・・・。
動画と共に、中国杯2016の男子シングルフリープログラムを総評しました。
GPS中国大会2016 男子フリー結果
順位 | 選手名 | 総合得点 | 技術点 | 演技構成点 |
---|---|---|---|---|
1 | パトリック・チャン(カナダ) | 196.31 | 104.31 | 93.00 |
2 | 金博洋(中国) | 182.37 | 104.57 | 78.80 |
3 | マックス・アーロン(アメリカ) | 161.07 | 84.79 | 76.28 |
4 | セルゲイ・ボロノフ(ロシア) | 160.83 | 81.89 | 78.94 |
5 | 閻涵(中国) | 155.15 | 76.43 | 78.72 |
6 | アレクサンドル・ペトロフ(ロシア) | 154.23 | 79.85 | 74.38 |
7 | マキシム・コフトゥン(ロシア) | 151.33 | 76.33 | 75.00 |
8 | ロス・マイナー(アメリカ) | 136.61 | 61.75 | 74.86 |
9 | ミハル・ブジェジナ(チェコ) | 135.91 | 60.49 | 76.42 |
10 | ダニエル・サモーヒン(イスラエル) | 130.04 | 58.98 | 73.06 |
男子総合結果
- パトリック・チャン(カナダ) 279.72
- 金博洋(中国) 278.54
- セルゲイ・ボロノフ(ロシア) 243.76
- マックス・アーロン(アメリカ) 242.74
- 閻涵(中国) 230.19
- アレクサンドル・ペトロフ(ロシア) 228.44
- マキシム・コフトゥン(ロシア) 221.43
- ダニエル・サモーヒン(イスラエル) 213.51
- ロス・マイナー(アメリカ) 213.34
- ミハル・ブジェジナ(チェコ) 211.77
男子フリー総評と動画
前日のショートで13点差で1位にだった中国の金博洋選手。最大の武器である4回転ジャンプを4度跳んで半分が綺麗に決まり、182.37点。それでも基礎点の高い4回転ですから、ステップアウトなどして完璧に決まらなくても、結構な点を稼ぐことはできますので、金博洋選手の技術点は104.57点でした。
本当に難度のものすごく高いジャンプ構成で、これが全て決まれば、とてつもない高い技術点になるでしょう。
しかし金博洋選手のエレメンツを見ると、難しい内容でも加点が少なめ。今回のフリーでは基礎点の合計が100.17点で、付いた加点はわずか4.40点でした。技の質を高めることで、もっと高い技術点が出るようになります。
演技後半はスピードが落ちたように見えましたが、滑りきりましたね。地元で優勝というプレッシャーもあったと思いますが、よくやったと思います。演技後、金博洋選手もやり切ったという達成感のある笑顔でした。
今日のパトリック・チャン選手は冴えていました。すっかり魅せられてしまいました。
冒頭の4回転トーループ+3回転トーループは文句なしの連続ジャンプで、続く3回転半ジャンプは、ジャッジ9人中4人が最高評価をくだすほど。4回転サルコウはまだ挑戦中の段階ですが、転倒しても4回転サルコウの基礎点10.50点から、転倒した分4点の減点でしたので、マイナスは最小限に抑えたというところですね。
演技後半にもってきた4回転トーループが決まり、これで完全に波に乗りましたね。鬼門の演技後半の3回転半ジャンプ。ちゃんと降りて2回転トーループをつけ、連続ジャンプに。これは大きかったです。後半の3回転半ジャンプを決めることは、パトリック・チャン選手にとっての最大の難関ですから。
4回転サルコウの転倒は想定内だったと思います。しかし残りのジャンプは全て成功。美しい弧を描くパトリック・チャン選手のジャンプは、加点もたくさんつく、質の良いジャンプです。
表現力では中国杯2016において、パトリック・チャン選手の上を行く選手はいません。
演技構成点を見ると、音楽の解釈という項目が、他の項目より高い点で、パトリック・チャン選手の演技が音楽と一体化しているのが分かります。
エリック・ラドフォードの「A Journey」という曲、パトリック・チャン選手にめちゃくちゃマッチしていますね。グレーのシャツに黒のボトムというこの上ないシンプルな衣装。曲の刹那の部分をうまく引き出しています。そしてパトリック・チャン選手のあの視点がどことなく定まっていない表情も、音楽にぴったりで、憂いをうまく表現しています。
金博洋選手とはショートで13点の差をつけられていたので、パトリック・チャン選手本人もまさか逆転するとは思わず、思わぬ逆転優勝に笑顔がこぼれていました。優勝して素直に嬉しそうな笑顔のパトリック・チャン選手は、久しぶりに見ました。
グランプリシリーズ2勝し、文句なしでファイナル進出ですね。
パトリック・チャンのタトゥー
キスアンドクライで得点が出るのを待つパトリック・チャン選手の左の首筋から肩にかけて、タトゥーが見えました。襟からチラッと見えていたんですが、
XX
しか見えず、後は衣装の下に隠れて見えませんでした。
なんか気になる。
21世紀といことで「XXI」とか、パトリック・チャン選手は25歳なので「XXV」とか。
ご存じの方、いらっしゃいませんか?
最後に
シニアグランプリ初優勝を逃した金博洋選手ですが、私はやはりパトリック・チャン選手を応援していたので、パトリック・チャン選手が優勝して良かったです。
以前のような圧倒的強さは感じられませんが、それでもグランプリシリーズ2勝しているパトリック・チャン選手。常に上位にいることができるのは、もの凄いことだと思います。
ファイナルでパトリック・チャン選手が見られるのは楽しみですね。
以上、フィギュアスケートグランプリ中国大会2016、男子フリー結果と総評でした。
男子ショートの結果
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「金博洋パトリックチャン[動画]スケート中国杯2016男子SP結果」
女子の結果
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「三原3位本郷なぜ得点伸びず?[動画]スケート中国杯2016女子SP結果」
「三原・本郷・ラジオノワ[動画]スケート中国杯2016女子FP結果」
テレビ放送日程
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