伊藤美誠選手のラストショットがフェン選手の前に決まった瞬間、日本がリオオリンピック卓球女子団体で銅メダルに輝きました。
プレッシャーのかかる3位決定戦で、福原愛選手と石川佳純選手に負けないくらい、最年少15歳の伊藤美誠選手が大活躍。特に第4試合の伊藤美誠選手は、あの状況でとても冷静で、シンガポールのフェン・ティアンウェイ選手にストレートで勝利し、強靭な精神力の持ち主ですよね。
銅メダル獲得に大貢献した伊藤美誠選手ですが、リオオリンピック卓球では個人戦シングルスの出場がなかったのは、なぜでしょう。理由を調べました。
伊藤美誠、まだ15歳
伊藤美誠選手は2000年10月21日静岡県磐田市生まれ、まだ高校生の15歳です。
卓球の選手であった母親伊藤美乃りさんの影響で、伊藤美誠選手は2歳の頃から英才教育、というよりスパルタ教育を受け、実力を付けていきました。
数年前に家族で卓球台が入る家に引っ越しましたが、その後両親が離婚。その家のローンを払いつづけていた父親は、結局2013年に自己破産したそうです。
伊藤美誠選手は15歳といえど、最高世界ランキングは9位で、15歳以下のランキングは2位だそうです。
広いおでこがとてもチャーミングで、試合中ミスをしたときの表情がかわいいですよね。
3位決定戦の精神力がすごい
リオオリンピック卓球団体戦3位決定戦で、伊藤美誠選手は第3試合で福原愛選手と組んだダブルスで勝利した直後、第4試合に個人で登場しました。
相手はシンガポールのフェン・ティアンウェイ選手で、事実最高ランキングは2位、29歳のベテラン選手です。この日第2試合で石川佳純選手と戦い、ストレートで破れましたが、伊藤美誠選手より格上のシンガーポールのエースです。
そんな経験豊富なフェン・ティアンウェイ選手を相手に、勝てば銅メダルという第4試合に登場した伊藤美誠選手。第1セットこそフェン・ティアンウェイ選手にリードを許しましたが、中盤から怒涛の連続ポイントを重ね、このセットをものにすると、残り第2セットと第3セットは終始落ち着いていました。この日のフェン・ティアンウェイ選手はミスが目立ちましたが、やはり銅メダルのかかった試合で力が入り過ぎたのでしょうかね。結局フェン・ティアンウェイ選手を寄せつけることなく、確実にポイント重ね伊藤美誠選手は最後のショットを決め、日本卓球女子団体は銅メダルに輝きました。
ネットでは、15歳ながらにしてこのプレッシャーのかかる試合を落ち着いてプレーしていた、伊藤美誠選手の精神力を讃えるコメントが目立ちました。
15歳の伊藤美誠選手は4年後の東京オリンピックでもまだ19歳です。今から東京オリンピックが楽しみになってしまいました。
なぜシングルスに出なかったの?
脅威の高校生プレイヤー伊藤美誠選手ですが、今回のリオ五輪ではシングルの出場はありませんでした。
3位決定戦だけでなく、リオオリンピックの団体戦を見ていると、福原愛選手より活躍したような気がしますが、福原愛選手はシングルスに出場し、伊藤美誠選手は出場していません。
オリンピックの個人戦枠は各国2名ずつです。
日本女子卓球界には福原愛選手と石川佳純選手というビッグネームがいます。最新の世界ランキングも福原愛選手が8位、石川佳純選手は6位で、伊藤美誠選手は9位ですから二人とも伊藤美誠選手より上です。この場合、オリンピックの出場予選に出場すると、そのままオリンピックのシングルスに選ばれてしまうというそうです。実績やオリンピック経験もあり、世界ランキングも上の福原愛選手と石川佳純選手がリオオリンピックのシングルスに選出されたのも理解できます。
しかし経験ばかりに目を向けて、その時の勢いのある選手を選ばないのは、結局裏目に出てしまうことが多いような気がします。
結局リオオリンピック卓球女子シングルスでは、メダルはゼロでした。
もちろん伊藤美誠選手がシングルスに出場していたとして、メダルを獲得できたという確信はありませんが、シングルス出場の経験は確実に伊藤美誠選手を次のステップへ持ち上げることができたでしょう。
最後に
伊藤美誠選手の活躍で、今から4年後の東京オリンピックが楽しみになってきました。
伊藤美誠選手が日本女子卓球界の双壁、福原愛選手と石川佳純選手に割ってはいる存在であるのは間違いなさそうですね。
リオオリンピックの活躍で、今後伊藤美誠選手の名前をもっとよく見聞きすると思います。スポンサーもつくかもしれませんね。
とにかく、日本卓球女子団体、銅メダルおめでとうございます!!
以上、伊藤美誠選手が卓球団体銅メダル、でもシングルス出場はないのはなぜ?という話題でした。