フィギュアスケートグランプリシリーズ第2戦、カナダ大会2016の女子シングルショートプログラムが、28日にミシサガで行われました。
宮原知子選手は65.24点で5位、本郷理華選手は65.75点で4位、そして永井優香選手は40.39点で11位という結果。女子ショート1位は76.24点で、世界女王、ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手です。
ところで宮原知子選手が、9月に行われたUSインターナショナルクラシックのときと、衣装変更をしたんです。その理由は、試合のジャッジに言われた一言から。一体何を言われたというのでしょう。
GPSスケートカナダ2016 女子ショート結果
順位 | 選手名 | 総合得点 | 技術点 | 演技構成点 |
---|---|---|---|---|
1 | エフゲニア・メドベージェワ(ロシア) | 76.24 | 41.22 | 35.02 |
2 | ケイトリン・オズモンド(カナダ) | 74.33 | 40.93 | 33.40 |
3 | エリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア) | 66.79 | 36.09 | 30.70 |
4 | 本郷理華 | 65.75 | 36.57 | 29.18 |
5 | 宮原知子 | 65.24 | 32.09 | 33.15 |
6 | アレーヌ・シャルトラン(カナダ) | 62.15 | 32.34 | 29.81 |
7 | キム・ナヒョン(韓国) | 60.46 | 34.02 | 26.44 |
8 | チェ・ダビン(韓国) | 53.29 | 28.62 | 24.67 |
9 | 長洲未来(アメリカ) | 53.19 | 24.85 | 29.34 |
10 | ヨシ・ヘルゲソン(スウェーデン) | 49.72 | 23.40 | 27.32 |
11 | 永井優香 | 40.39 | 15.14 | 25.25 |
女子ショート総評と動画
本郷理華選手のあの豪快なすべりか、このカナダ大会ショートでも見ることができました。今シーズンのショートの曲は、"Carmina Burana"からO Fortunaで、テンポの早い曲です。それが本郷理華選手のダイナミックな動きに合っていて、大変見応えのある演技でした。
全てのジャンプも見事決めましたが、テンポが早いだけに、一つ一つの動きをもっと丁寧に滑ればもっと得点は伸びるのではと思います。最後のアップライトのスピンの手が雑になったのが、最後のエレメンツだっただけに余計、目に焼き付いてしまいました。
しかし、これ、お金払って見る価値がある。そう思わせる内容でした。
パーソナルベストには及びませんが、このカナダ大会が本郷理華選手にとってグランプリシリーズ初戦であることを考えれば、65.75点は悪くないと思います。
ロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワ選手、66.79点のxxx位です。結構期待したんですが、最初の三回転連続ジャンプがトリプルトーループ+トリプルトーループと、一番簡単な組み合わせでしたね。これから調子を上げてくるんでしょうか。トリプルアクセルはさすがに無いと思いましたが、ショートの最後のジャンプがダブルアクセルで、手を上げて跳ぶそれは、とても綺麗でした。
ところでエリザベータ・トゥクタミシェワ選手って、体系が大人になりましたね。それもそのはず、12月で20歳になりますから。シニアグランプリ初参戦のときは、幼児体型で、この選手もいつか大人になるのかな、なんて思ったものです。
今回のエリザベータ・トゥクタミシェワ選手のショートは、全体的に勢いというか、エネルギーみたいなものを感じませんでした。なんか無難にやりすごした感があって、私はちょっと満足いきません。
驚きは、地元カナダからケイトリン・オズモンド選手。驚きの74.33点は、やっぱり地元だからでしょうか。テンポの良い曲に乗って、キレのある動き、大きなジャンプで、会場を魅了しました。ケイトリン・オズモンド選手って、カナダの姐さん、バンクーバー五輪銅メダリストのジョアニー・ロシェット選手の後継者的存在で、期待されてきましたが、ここに来てようやくその期待に応えたかたちですね。
日本のエース宮原知子選手は、ジャンプを含む全てのエレメンツを危なげなくこなしましたが、技術点がいまいち伸び悩み、65.24点で5位という結果に。宮原知子選手のあの低空ジャンプが災いして、二つのジャンプで、回転不足をとられてしまいました。
しかもフリップジャンプは、思いっきりエッジエラー。踏切の際にインとなるべきところを、アウトエッジで跳んだと判断されたわけです。こうなると大きく減点されます。こんなにはっきりエッジエラーがついたのって、最後はいつの試合?って感じですね。スローで見ると、エッジエラーというより、インにもアウトにもなっていない、微妙なポジションに見えます。!マークなら分かりますが、エラーeがつくなんて、厳しい判断ですね。このフリップジャンプは、回転不足をとられるかも、と演技を見ていて思いましたが、やはりそうでしたね。
宮原知子選手、今シーズンの初戦US インターナショナルクラシックでも、三回転連続ジャンプのとき、二つ目のジャンプで回転不足という判定を受けています。
しかし表現力を表す演技構成点は、ロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワ選手よりずっと高いのは、収穫でした。宮原知子選手の演技が確実に成長している証ですから。
さて1位は、現世界女王、ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手です。メリハリのある動きで、全く無駄が無い。スピンのポジションもとても綺麗です。軸が動かないし、回転速度が落ちません。76.24点は、自己ベスト更新です。
ところでメドベージェワ選手って、ブルーの衣装が本当によく似合いますよね。昨シーズンの世界選手権で優勝したときのインタビューで歌ってくれた、セーラームーンがかわいかったです。
なぜ衣装を変えたの?
宮原知子選手は9月16日に、アメリカのソルトレイクで行われた、US インターナショナルクラシックに出場しました。
結果はショートは70.09点、フリー136.66点で、総合206.75点で優勝でした。この大会が宮原知子選手にとって今シーズン初戦となり、よいスタートを切ることができたわけです。
しかしこの試合のショートのとき、ジャッジから
「衣装が子供っぽい」
と指摘を受けたとか。これを受けて、衣装を変更したというわけです。
これがそのときの衣装
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これが変更後の新しい衣装
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日刊スポーツより
カナダ大会で見せた新衣装の方が、大人っぽいかどうかは、人それぞれでしょうけど、まあ、ジャッジがそう言うんですから。
ところで、一体どのジャッジがそんなことを言ったのでしょうか。誰なのか気になります。
US インターナショナルクラシックの女子ショートには、計7人のジャッジがいました。
その内の一人は日本人のジャッジ。同じ日本人同士ということで、アドバイスをしたりすることは十分考えられます。もちろんこの日本人ジャッジが、宮原知子選手や濱田コーチに、衣装についてアドバイスしたのかどうかは、定かではありませんが、可能性としては有りですよね。
最後に
この日一番のサプライズは、カナダのケイトリン・オズモンド選手です。オズモンド選手は2012年にスケートカナダを制して以来の2度目の優勝になるか、カナダファンはきっと期待大でしょうね。
以上、フィギュアスケートグランプリシリーズ第2戦、カナダ大会2016の女子シングルショートの結果速報でした。
女子フリーの結果と動画
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